ピラティスとは?歴史・効果を紹介
目次
・ピラティスの基本知識
・ピラティスとヨガの違い
・ピラティスの歴史
・ピラティスの効果
・ピラティスマシンの種類
ピラティスの基本知識
1. 心、身体、精神を調和させ身体の機能を調整するメソッド
ピラティスとは、1883年にドイツで生まれたJoseph Hubertus Pilates(ジョセフ・ハベルタス・ピラティス)氏によって考案されたエクササイズです。
ピラティス・メソッド・アライアンスによると、ピラティスとは、「a method of exercise and physical movement designed to stretch, strengthen, and balance the body.」、つまり、身体の柔軟性を高め、強化し、バランスを整えるためのメソッドです。
心と身体、そして精神を調和させながら鍛えていくことで、筋肉や関節の柔軟性を向上させ、軸を伸長し、バランス力やコントロール力を高め、安定した強い身体を作り、活力を回復させ、ストレスを解消し、疲労と慢性の痛みを減少させるなど、さまざまな効果が期待できます。
呼吸と組み合わせられたエクササイズのパターンを実践することで、アスリートのトレーニングやリハビリに効果があることが、さまざまな研究により証明されています。
2. ピラティス氏自身の持病を克服するために開発されたエクササイズ
ピラティスは、考案者であるピラティス氏自身が様々な病気を持病としてもっていたことが開発のきっかけとなりました。病弱な身体を克服するために様々なスポーツや治療法を研究し、それらの組み合わせたものがピラティスの原型だと言われています。
ピラティス氏が学んだ方法論の中には、ヨガもありました。1800年後半、ヨガを含む東洋の考え方がヨーロッパにわたり、ブームとなったのです。(ニューソートムーブメント)
彼は、生活豊かにするためにこころを制御する方法論であるヨガの要素を、メソッドの中に取り入れました。
そのため、ピラティスは、「ハタヨガ」(身体を使ってポーズをとりながら行うヨガの種類)の一種ということができます。
「ピラティスとヨガの違いは?」という質問をよく受けますが、その最大の違いは「動きの質」です。
ヨガでは、可動域を広げるために、可能な限り大きく動かすことがありますが、ピラティスではそのような動きは行いません。ピラティスでは、筋肉や関節の可動域よりも、動きの質を重視します。正しく身体を動かせる範囲の中で動きの質を上げていくことが目的だからです。
アメリカに本社を置くバランスド・ボディ社によると、ピラティスとは「Mind-body exercise」、つまり、ただ身体を鍛えるのではなく、「心と身体のエクササイズ」です。自分の身体に意識を向け、深く集中しながら心と身体の状態を観察し、常に心身との対話をしながら動いていくことが、このメソッドの本質といえるでしょう。
ピラティスとは、ムーブメントの回数や可動域の大きさよりも、意識と集中、そして動きの質に重点を置いているため、誰でも安全に、簡単に、身体の柔軟性や関節の可動域の制限なく、初心者でも安心して取り組めるメソッド。
これが、ヨガや筋トレなどのトレーニングや、整体、マッサージとの大きな違いです。
4. ピラティス・メソッド=「コントロロジー」
ジョセフ・ピラティス氏の代表的な著書を翻訳してまとめた『コントロロジー ピラティス・メソッドの原点』では、ピラティス氏は繰り返し「体と心のバランス」の大切さについて述べています。
彼は、「体と心を自分の意志でコントロールする能力を、同時に同等に発達させることが最優先すべき自然の法則」と説いており、そのための方法論を、「コントロロジー」と命名しました。
心、身体、精神を完全に調和させ、心(頭、脳)で筋肉をコントロールしようとすることでふだん眠っている何千という筋肉細胞と脳細胞を刺激し、脳の新しい領域を活性化させ、頭の機能を高めることができると、彼は述べています。
それが、今のピラティスの原型となった考え方なのです。
ピラティスとは、ただ身体を鍛えるためのエクササイズではなく脳の機能を押し上げ、免疫系やホルモン系を含む身体の機能を調整し、心をポジティブな状態に導くことで、ライフスタイルまでも変えるのです。
ピラティスとヨガの成り立ちの違い
ヨガの起源はインダス文明時代にインドで宗教的思想に基づいた修行法として用いられたことが、ヨガの始まりだとされています。ヨガは元々、身体の健康法としてではなく、精神の安定を重視していました。
一方ピラティスは、ジョセフ・ピラティスが自身の病気をきっかけに開発する際に、ヨガをはじめ様々なスポーツなどを参考にしています。そこから戦争中の負傷兵士に対するリハビリを目的に発展させていきました。
ピラティスとヨガの呼吸法の違い
ヨガは本来、呼吸法が明確に指定されているわけではないですが近代のヨガで主な呼吸法は腹式呼吸です。意識を呼吸に集中させ、深くゆっくり腹式呼吸をおこなうことで、休息時に活発化する副交感神経を優位にする作用があり、リラックス効果を得られます。
一方ピラティスは胸式呼吸は、胸を膨らませておこなう呼吸で、肋骨を前面や背面、横に広げるように深く呼吸します。胸式呼吸は活動時に活発化する交感神経を優位にする働きがあるため、脳が活性化され筋肉も活動的な状態となり、頭も身体もすっきりとして集中力が高まります。
ピラティスとヨガのエクササイズの違い
日本のヨガのほとんどを占めるハタ・ヨガ(ヨガの流派のひとつ)では、身体をストレッチするようなポーズで数秒間キープし、深い呼吸をしながらポーズを深めていきます。ヨガの動きでは、関節の可動域を広げ、筋肉の柔軟性を高めるポーズや、体幹・肩関節周辺のインナーマッスルを強化していくポーズが主に使用されます。
ピラティスは、流れるように動き続けていくのが特徴です。背骨や関節の流動性を高めるエクササイズを中心に行っていきます。ピラティスでは、筋肉の可動域や柔軟性、反復の回数よりも、「動きの質」を重視するため、骨や筋肉の調整のための正しいポジションを重視します。
マシンピラティスとは
マシンピラティスは、マシンを使って様々な方向に身体を動かすことで可動域を広げていき、同時に体幹や体の軸を鍛え、安定性と柔軟性を得ていきます。多くのフィットネスマシンが筋肉に負荷をかけるものであるのに対して、ピラティスマシンは筋肉の負荷をやわらげてアウターという外側の筋肉を使わずに、インナーという内側の筋肉を使わせるように工夫されたサポート器具です。
マシンピラティスは上級者向けのイメージがありますが、ピラティス初心者の方にもおすすめです。
無駄な力をかけることなく全身の隅々にまで意識を向けながら、なめらかに動くことができます。
マットピラティスとは
マットピラティスは、自身の身体への意識を深めることを目的とした、ピラティスの基礎ともいうべきメソッドです。
マットピラティスはマットひとつで始められるので、ピラティスを始めたばかりの方はもちろん、長年続けている方まで、年代問わず全ての方がライフワークの一環として継続していけるレッスンです。
重力に逆らいながら自分の身体を支え、動かすことで、より明確に身体の癖を見つけられます。繰り返しレッスンを受けていただくことで体幹が安定していくため、同じレッスンを続けていても、ピラティスを始めた当初と継続後では自身の身体の動きが別物である喜びを感じられようになります。
考案者ジョセフ・ハベルタス・ピラティス氏は、1883年、オランダ西部の国境まで約20キロの場所にある、Mönchengladbach(メンヒェングラートバッハ)という街で生まれました。
幼少時代はリウマチ熱、くる病、骨軟化症、喘息などに苦しみ、非常に病弱だったと言われています。これらの病気と戦うため、体操選手・ボクサーとして活躍していた父の影響で、体操やボクシング、禅、ヨガ、スキー、ダイビングなど、あらゆるトレーニングに取り組み、熱心に鍛錬を重ねました。14歳になる頃にはすっかり病気を克服し、解剖学書のモデルをするほどに健康的な身体を手に入れましたそうです。自身が病気を克服した経験から、様々な運動療法に興味を持ち、独自で研究していました。
彼は、Body,Mind,Spiritのバランスを重視するギリシャの文化の精神と、彫刻の美しさに関心を持ち、世界中のさまざまな身体訓練法や武術を鍛錬し、素晴らしい肉体を築き上げました。そして、サーカス団員として、ヨーロッパを旅することになったのです。
1912年、サーカス団の巡業でイギリスに渡ったピラティス氏は、サーカス員やボクサーとして活躍しながらスコットランド警察のトレーナーとして武術の指導をしていました。
しかし、1914年に第一次世界大戦が勃発すると、敵国の人間としてイギリスのマン島に拘留されてしまいます。拘留された彼は、道端で見かけた野良猫の身体の動き、伸び、エネルギーにインスパイアされ、猫の動きを観察し、これまで研究してきた身体訓練法をアップデートさせ、他の囚人たちと一緒にエクササイズを行い、指導をするようになっていきました。
そんな中、マン島で看護師として働くようになっていた彼は、負傷した患者が寝たきりでも身体を強化し、全身の機能を改善するエクササイズできるよう、病院のベッドを改造し、後のピラティス専用のマシン「キャディラック(トラピーズテーブル)」の原型となるエクササイズ器具を作り、それを用いてリハビリ指導を始めました。彼はこの後も、生涯を通して沢山の革新的なエクササイズ器具を発明し続けることになります。
そんなピラティス氏がマン島に拘留され、4年が過ぎた1918年、インフルエンザ(スペイン風邪)の大流行が始まりました。この大流行で、世界中で約5億人が感染し、5千万~1億人が亡くなったとされています。そんな中で、マン島に拘留されていたピラティス氏や、彼のエクササイズを行っていた囚人たちは、誰一人としてスペイン風邪にならなかったそうです。彼のメソッドは、筋肉や骨だけでなく、全身の機能に影響を及ぼす神経系や免疫システムにも効果を発揮したのです。
1919年、マン島の収容所から釈放されたピラティス氏はドイツに戻り、開発したメソッドを広める活動を始めました。彼は護身術の指導者として働きながら、個人のクライアントにも指導をはじめます。彼のメソッドはモダンダンスの練習の中でも取り入れられ始めましたが、1925年、ドイツ当局より新しい軍の訓練を頼まれた彼は、当時のドイツの政治的思考を好まなかったため、アメリカに渡ることを決意したのです。
第三章:ニューヨークでダンサーを中心に広がっていくピラティス
1926年、ピラティス氏はニューヨークに到着します。航海中、彼は後に(内縁の)妻となる看護師のクララ・ゼウナーと出会いました。
30代後半になると、彼はニューヨークシティバレエ団と同じビルに、クララと共にスタジオをオープンし、現在のキャディラックや、リフォーマーとなるエクササイズ器具を設置しました。
スタジオをオープンし、間も無くすると、ピラティス氏の噂を聞きつけた、米国の主要なバレエ団の1つである「ニューヨーク・シティ・バレエ」の「ジョージ・バランシン」や、モダンダンスの開拓者の一人でもある「マーサ・グラハム」は、怪我をしたバレリーナを彼のスタジオに送り込むようになりました。彼の指導により多くのダンサーやアスリートが怪我や不調から回復すると、たちまち噂が広まり、ビジネスマンや医者、音楽家、サーカス芸人、体操選手、学生など、様々なクライアントがスタジオに来るようになり、一般の人にも広がっていきました。
第四章:全ての人の生涯の健康を目指した「コントロロジー」
1934年、ピラティス氏にとって初めての著書となる、『ユア・ヘルス (Your Health)』を出版します。この本の中で、ピラティス氏は彼のメソッドを「コントロロジー(Contrology)』と名付けました。これは、身体の細部に意識を高めコントロールし、深い呼吸と共に動くことで深層の筋肉を鍛え、動きの中で心と身体をつなげる革新的なメソッドでした。ピラティス氏は、現代人の様々な病気が姿勢の悪さや浅い呼吸が原因となっていると考え、全ての人が生涯の健康のために「コントロロジー」を行うべきだ、と信じていたそうです。
1945年に出版した『リターン・トゥ・ライフ・スルー・コントロロジー (Return to Life Through Contrology)』では、「コントロロジー」の理論と、ピラティス氏自らの写真によるエクササイズの解説をしました。この頃、彼は「コントロロジー」は人類を変えられると確信しており、医学の世界や学校教育への導入を目指して日々熱心に宣伝活動をしていたものの、医療資格を持たない彼に対し、病院の対応は悪く、医療にピラティスが取り入れられるのは彼の死後何年も経過してからになります。
ピラティス氏は1967年に亡くなるまで、熱心に研究を重ねながらもクライアントへの指導を続けていました。また、彼は相当な変わり者だったと言われており、「ニューヨークの街並みをパンツ姿で歩き、逞しい肉体を見せつけた」「パーティが大好きで、毎日大量のお酒と葉巻を摂取していた」など、今でも多くのユニークなエピソードが語り継がれています。
ピラティス氏の死後、彼のスタジオは妻クララと弟子のロマーナ・クリザノウスカが引き継ぎ、共に運営を続けました。彼は遺言を残しませんでしたが、第一世代のピラティス指導者(ピラティス・エルダー)である、カローラ・トリエー、ロマーナ・クリザノウスカ、イブ・ジェントリー、ブルース・キング、ロリータ・サン・ミゲェル、メアリー・ボゥエン、ロン・フレッチャー、キャッシー・グラント、ボブ・シードが、ピラティス氏の遺志を引き継ぎ、後進を育てていきました。
ピラティスのの効果・方法論
1. 姿勢改善
背骨や骨盤、肩甲骨や股関節などを意識し、「正しく動かす」ことを学ぶことにより、身体が機能しやすい自然な位置に骨や内臓を配置する力を鍛えます。一つひとつの背骨の間にある細い筋肉を強化することで、背骨を正しい位置に置く力を強化し、常にアライメント(左右のバランスの確認)を行うことで、歪みのないバランスの取れた筋肉を作り、美しい姿勢に導きます。
姿勢が改善されると、余分な「りきみ」のないリラックスした身体になり、スポーツなどのパフォーマンスの向上や、疲労感の軽減が期待できます。
また、脳から伸びている中枢神経は背骨の中を通って身体の末端まで続いているため、背骨の配置を整え刺激することで、自律神経バランスが整い、脳と末端の情報伝達にも良い影響が期待されます。
2. インナーマッスルの強化
ピラティスでは、動きと共に呼吸を使い、体幹部にあるインナーマッスルを強化していきます。骨盤の底面にハンモック状に存在する「骨盤底筋群」、お腹の周りをコルセットのようにぐるりと囲む「腹横筋」、背骨を支える脊柱起立筋の深層部に位置する「多裂筋」、そして腹腔の上部分を覆い呼吸と共に動く「横隔膜」の4つの筋肉を合わせた「インナーユニット」を、呼吸の使い方によって鍛えていきます。
これにより、体幹の安定、疲労の抑制、怪我の防止、代謝アップ、腰痛緩和、尿漏れの予防、更年期障害や生理痛の緩和など、さまざまな効果が期待できます。(6)
強い体幹は四肢の動きをしなやかなにし、背骨と内臓を支え身体を安定させます。強い体幹を「筋肉のガードル」とも表現します。
3. 免疫力を高める
免疫力を正常な状態に保つには、ストレスのコントロールと腸内環境を整えることが大切です。脳の一部にストレスが過剰にかかると、脳全体の機能や、免疫に関わるホルモン系や自律神経系の機能にも影響を及ぼすことが理由です。
ピラティスは呼吸法と「集中」による瞑想効果(マインドフルネス)により自律神経をコントロールしていく事から、ストレス解消につながります。ストレスの解消はホルモンバランスを正常化させ、それは内臓機能を正常化させます。また、深層筋に着目したエクササイズは内臓の位置も正しく整えるため腸を活性化します。
このような働きかけからピラティスが免疫力を高める、バランスをとることが期待できるのです。
第一次世界大戦中、世界中でスペイン風邪が大流行した際に、ジョセフ・ピラティス氏と共にコントロロジー(今のピラティス)を実践していた兵士は、誰一人亡くなることはなかったというエピソードもあります。
4. ストレスの解消・睡眠の質向上
ピラティスでおこなう胸式呼吸は交感神経に働きかけ、頭や身体を活性化させる効果を持ちます。レッスン後に頭がすっきりとする爽快感を得られるのはこのためです。
また、ピラティスでは微細な背骨や筋肉の正確な動きに意識を向け、集中力を高めて「マインドフルネス」な状態をつくることから「動く瞑想」とも呼ばれます。
呼吸とリズムを伴う動きでは、良質な睡眠に欠かせない「メラトニン」というホルモンの原料となる、「セロトニン」の分泌を増やします。そのため、日中にピラティスを行うことで、睡眠の質が向上する効果も期待できます
ピラティスの3つの特徴
1. 細部への意識で、正しい身体の使い方が学べる
ピラティスでは、背骨の一つひとつを微細に動かしたり、足裏に均等に重心が乗るよう細部まで意識したりと、身体を効率よく、機能的に使うための動かし方やポジション(アラインメント)について学びます。
ピラティスの原則にもある、”Awareness”(アウェアネス・気付き)、つまり、身体意識のを向上し、常に身体全体を内観する習慣を付けることで、その日その時の自分との向き合い方を学びます。
スピードが速く情報に溢れた現代社会で生きる私たちは、仕事や家事、育児などの日常生活を生きることに精いっぱいで、自身の心身に目を向けることを疎かにしがちです。その日の自分のこころ・身体の状態や、日頃の生活の中で身についてしまった身体の癖、そして、思考の癖、例えば「もういいや」と諦め思考だったり、慎重になる癖がありすぐに行動に移せなかったりというような、身体だけでなくマインドや脳に至る自分の状態への「気付き」を増やすことが、豊かな心身への第一歩です。「気付き」を増やし、それをコントロールする術を学べるのが、ピラティスの魅力の一つです。
2. 深い呼吸で、内臓も元気に
姿勢が崩れると、肺に十分な空気が入らず、浅い呼吸になってしまいます。呼吸が浅いと、肺の一部にしか酸素が行き届かず、全身の血液の酸素が不足してしまいます。また、そのダメージを最も受けるのが脳と言われており、浅い呼吸は脳細胞の機能を低下させます。 ピラティスの呼吸は、胸式呼吸。肋骨下部にある横隔膜(おうかくまく)、ウェスト横にコルセットのようにある腹横筋(ふくおうきん)、骨盤で内臓を支える骨盤底筋(こつばんていきん)を、深い呼吸と共にしっかりと動かし、内臓の細胞を刺激して活性化させるのが特徴です。正しい呼吸は、心肺系(心臓と肺)を強くし、循環器系(心臓と血管)の機能を高め、自律神経を整え、筋肉はもちろんのこと、内臓・神経・脳など、身体全体を活性化するのです。
3. 前向きなマインドでエネルギッシュな生活を
ピラティスのエクササイズには自律神経を整える効果があります。特に、背骨を意識して動かすため、活動力の高まる「交感神経」を活発にする効果があり、交感神経が活発になることで、血液が筋肉や脳に活発に行き届くようになります。そうすると、脳と全身のつなぐ神経が活発になるため、身体だけでなく脳の状態、心の状態を良くしていけます。 様々なテクノロジーの発達やライフスタイルの変化により、身体をリラックスさせる「副交感神経」が優位になりやすいと言われる現代社会において、毎日続けられる強度で「交感神経」を刺激できるピラティスは、週に1度、月に1度の習い事としてではなく、毎日のライフスタイルに取り入れる事でその効果を発揮しやすくなります。
ピラティスマシンの種類リフォーマー
身体をリフォーム(改良)できる万能なマシンという事からその名がついたピラティスの代表的なマシンで、最も多くのピラティスエクササイズを行えることが特徴です。
リフォーマーは、実践者が乗るキャリッジと呼ばれる台が動きます。キャリッジにはスプリングをつけることができ、これにより初級者には安定性を、また熟練者には負荷を提供することができます。足元についているバネを伸ばしたり縮めたりすることで寝た状態でも能動的に運動が行うことができます。
また、このキャリッジの上に立って動くことでバランス機能の改善などにも役立てることができます。
足腰のみならず、体幹の強化、局所的な部位のケア、全身のコンディショニングまで、様々なポジションであらゆるアプローチができるため、どんな目的にも応じてすべての方に最適なトレーニングを提供することができます。
ピラティスマシンの種類キャデラック
ジョセフ・ピラティス氏が最初に考案したと言われているピラティスのマシン。
アメ車のキャディラックのように大きく、さまざまな装備が整っていることから「キャデラック」と名付けられた、ピラティスで最も大きなマシンです。
第一次世界大戦中、戦争で負傷した兵士のリハビリを行うために病院のベッドを改造して作られたため、見た目はベッドそのものです。
身体を支えてくれるバーや軽い負荷をかけられるバネ、脚をつるす台などを取り付けることで、起き上がるのが難しい状態でも安全にトレーニングすることができます。
ピラティスマシンの種類ワンダチェア
ジョセフ・ピラティスが小さなアパートに住むクライアントのために考案したと言われている椅子型のマシン。
他のマシンと比べて小ぶりですがエクササイズバリエーションは豊富です。
脚や股関節を強化するフットワークから腹部で身体を支える腹筋のワーク、肩や腕のインナーマッスルを鍛えるアームワークなど、細かい部位をより細かく正確に動かすことが求められます。中級者以上の方に最適なマシンです。
ピラティスマシンの種類ラダーバレル
ラダー(はしご)とバレル(樽)が一体となったマシン。
ラダーの上に乗って背骨を動かしたり、バレルの上に脚を置いてハムストリングや股関節のストレッチをすることができます。
身長に合わせてラダーとバレルの距離を調整できるので、難易度も自由自在。
多くのバレエダンサーから好まれ、パフォーマンス向上に役立っています。
ピラティスマシンの種類スパインコレクター
横から見るとクジラのような丸い曲線が可愛らしいピラティスマシンの一種です。
まさにスパイン(背骨)をコレクト(正す)ために考案されたフォルムで、このカーブに沿って背骨を丸める・反らせる・曲げる・捻る動作が可能。
背骨の柔軟性、肩甲骨の可動域を向上させるエクササイズが多数行えます。
ピラティスの中でも小さいマシンなので場所を選ばず使えることから、ご自宅でもお気軽に肩こり、腰痛の解消&姿勢改善が行うことができます。
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